第1637夜 【ノラネコぐんだん パンこうじょう】

【ノラネコぐんだん パンこうじょう】
「こどもMOE」vol.2 ふろくえほん MOE2012年6月号増刊
さく・工藤ノリコ
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他の人はどうか知りませんが、
私はモノがきれいに並んでいるのを見るのが大好きです。

パンフレットなどで、商品(特に同品種の)が整然と並んでいるのを見ると、
軽く恍惚状態になります。
靴下だったり、一升瓶だったり、モノは何でもいいのです。
均等な間隔で、まっすぐに並べてあるのなら。

ですから、ワンワンちゃんのパン工場の店内を見た時には、
ホウとため息が出ました。

色々な種類のパン(どれもかわいらしく、しかもおいしそう)がきれいに並んでいるだけではありません。
窓の外から店内を見ているノラネコぐんだんも、横一列に並んでいます。
もっと言うなら、トレイもトングも、パンを入れる紙袋も、きっちりそろって並んでいます。
なんて素敵な場面でしょう!

そして、この完璧なまでに整然とした店内のレジで、
店番(店主の奥さん?)が、仕事中なのにすっかりくつろいで食事をしています。
レジにトースターが置いてあって、パンを焼いて食べているのです!
きっちりだけど、どこかゆるい…
理想的です。

このページ、五分くらいは見つめていましたね。
文としては、
「ニャー、パン おいしそう
 ニャー、パン たべたいね」
だけですけれども。

さて、窓から顔の上だけを出し、工場の中を覗いていたノラネコぐんだん、
「パン、ああやって つくるんだ
 かんたんだね
 かんたんだよ ニャー ニャー」

と、夜中に頬かむりをして(←泥棒チック)工場に忍び込み、
パンを作り始めます。
もちろん、勝手に。

ところが、膨らし粉を入れすぎたものですから、
パンはみるみる膨らんで、パン焼き釜が 
ドッカーン!!と爆発してしまいます。

店主たちが驚いて外に出てみると、そこには巨大なパンが!
「ホカホカ ホカホカ
 いい におい・・・」
って、工場は見事にふっとんじゃってるんですけども。

美しくく並んで正座しているノラネコぐんだん、工場主に叱られています。

「あなたたちは よなかに こうじょうに しのびこんで
 こんなことをして いいと おもっているんですか」
「いいと おもってません」「ニャー」
「では、わるいことをしたと おもいますか」
「おもいます」「ニャー ニャー」

こういうやり取り、数えられないくらい耳にしてきたような気がします。
それゆえ苦笑です。

工場主は人格者でもあり、アイディアマンでもあります。
期せずして出来上がった巨大なパンを無駄にはしません。
「パンこうじょうの パンまつり」を開催し、ぐんだんを働かせます。

このページにも色々並んでいますよ。

パンが売り切れたので、ちゃっかり帰ろうとするノラネコぐんだん(これまたそろって並んでいる)に、工場主が言います。
「ちょっと まちなさい
 まだ しごとが のこってるでしょ」

そうですよ、工場がふっとんじゃったんですから。

裏表紙では、ぐんだんが工場再建のため、一生懸命働いています。
レンガを運んで積み上げ、材木にカンナをかけたり切ったり。
工場主がハンドマイクで指示しています。
食事しながら。
奥さん(と子ども?)が、どんな場面でも全然動じていないのも愉快です。

いいなあ、ゆるい絵本。
特にそう思う日ってありますね。
心のほぐしがほしいっていう。

あちこちでやらかしているノラネコぐんだんを、もっと見たくなりました。

工藤ノリコさんの絵本は、第1232夜でも紹介しています。















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