第1083夜 【長ぐつをはいたねこ】

【長ぐつをはいたねこ】
ミキハウス 1987年11月20日発行
ペロー原作
佐々木マキ 絵
出口裕弘 訳
画像

それぞれの色をムラなく、均等な濃さで塗ってある絵がなぜか印象的です。
遠い昔、初めて絵の具で絵を描いた時に、そんな風に描こうと頑張った記憶があります。
光も影も関係なく、ひたすら同じ濃さでちゃんと塗る、それは意外に難しいことでした。

“すえっ子”を初めとした脇役たちはひたすら普遍的に、そうして主役の“ねこ”だけはとびきり個性的に描かれています。
何しろ真っ青です。
絵本の中だろうとなんだろうと、これだけ青いねこをどこかで見かけたことがあったでしょうか。
もうこれだけで、“一本勝ち”という感じです。

貧しい粉引きが三人の息子たちに残したのは、水車小屋とロバと雄ねこ一匹だけ。
ねこをもらった末っ子は、自分の分け前があんまり惨めなので愚痴をこぼしますが、ねこは気にせず、大きな袋と長靴を一足くれるよう言います。

不思議なものです。
長靴を履いたねこは、履いていないねこと全然違って見えます。
完全に二足歩行になるということは、両手を使えるということです。
両手を使ってできるのは、うさぎやうずらを捕まえることだけではありません。
牧場や畑で働いているお百姓たちに、ほとんど脅迫めいた指示を出すときにも、威力を発揮します。

ただ単にねこを立たせるのではなく、長靴を履かせたペローはすごい。

ねこの気転で、“すえっ子”は王様に気に入られ、王女様とめでたく結婚。
ねこはその後も長靴を履き続けたのでしょうか。

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