第1651夜 【りすともりのあしおと】

【りすともりのあしおと】
福音館書店 こどものとも年少版 通巻465号 2015年12月1日発行
八百板洋子 文
ナターリヤ・チャルーシナ 絵
risuto morino ashioto.jpg
美しい絵です。
やはり雪景色を描く時には〝青”が必要です。
〝青”で〝白”を感じます。

白い雪景色の中に、小さな赤い実や、お腹の赤い小鳥がとても映えます。
そして、リスやタヌキやクマの毛がいかにも温かそうで、
その暖房機能を改めて思います。

静かな冬の森ですが、耳をすませばかすかな音が聞こえます。
それは、カラマツのうろに冷たい粉雪が吹き込んでくる
「しゅうーる、るるるー」という音だったり、
何日も降り続く雪の「さらさら さらさら」という音だったりします。

雪がやんで、明るい陽が差し込んだある日、
小さなリスはキイチゴの茂みのそばを掘って、
秋の間、土の中に埋めておいたどんぐりを探します。

「あっ、みつけた!」
リスがどんぐりを食べようとした時、
誰かが雪を踏んで近づいてくる音がします。
「さっぷ さっぷ さっぷ さっぷ」

キジです。
リスが慌ててかくれると、
キジはリスのどんぐりをついばんで食べ、飛んでいきました。

キジがリアル!

リスは今度は泉のそばを掘ってどんぐりを探します。
なかなか見つけられずにいると、またしても誰かが近づいてくる音がします。
「ほと ほと ほと ほと」

タヌキです。
リスが慌ててかくれると、
タヌキはどんぐりを見つけ、コリコリと食べ、去っていきました。

リスは今度はモミの木のそばを掘って、大きなドングリを見つけます。
食べようとすると、誰かが雪を踏んで近づく音がします。
「ミシカ ミシカ ミシカ ミシカ」

子グマです。
リスが慌ててかくれると、
子グマはどんぐりをカリカリと食べ、去っていきました。

リスがしょんぼりしていると、隣の木から大きなリスが降りてきて、
一緒においでと言います。
大きなリスは、ナラの木の下にどんぐりをどっさり埋めていました。

二匹はいっしょうけんめいに雪の下を掘り、おなか一杯どんぐりを食べました。
カリ コリ カリ コリ

広くて静かな森のどこかに、どんぐりはまだ眠っているのでしょうね。


絵本の読み方としてはどうなの?と思われそうですが、
とにかくわたくし、リスを尊敬いたします。

毎日のように、何かしらの探し物にかなりの時間を費やしている身としては、
自分がどんぐりをどこに埋めたのかをちゃんと把握しているリスはすごい!と
賞賛するしかありません。

探し物をしている時のむなしさは、
どんぐりを埋めた過去の自分にしてやられている悔しさから来ます。

見つかればいいけれど、たいがいは過去の自分に白旗…となります。
今からでも、リスに弟子入りしたいくらいです。

愛らしいリスの絵を見て、「師匠」と呼び掛けているのは、
私くらいのものでしょうね。

八百板洋子さんの絵本は、第266夜、第1343夜でも紹介しています。























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