第1649夜 【まる!】

【まる!】
福音館書店 かがくのとも 通巻616号 2020年7月1日発行
佐藤雅彦 + 山本晃士ロバート(ユーフラテス)
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絵本を通してのコミュニケーションを、という趣旨で作られたと
折り込み付録にありました。

「まる!」と読者が言う(読む)と、
次のページで、72人の子どもたちが両手で丸を作ってくれています。

「フラミンゴ!」と言うと、
次のページで、子どもたちは片足で立ち、フラミンゴのポーズをとっています。

これは私の職業病とでもいうもののせいかもしれませんが、
この絵本を読んでいると、少しばかり複雑な心境になります。

一つの号令で全員が同じようにすることを教師は目指す(求められている)わけですが、
若い頃は、『それが当たり前』と思っていました。
『そうじゃないとダメ!』くらいに。

しかし経験を重ねるにつれ、みんなが同じ反応を示すのは、
むしろ不自然なんじゃないの?と思うようになりました。

実際、集団の大半が「まる!」と言われて丸を作っても、
そうしない子ども(人)というのが何人かはいるものなのです。
現場(?)ではそれが自然です。

で、それを、「どうして従わないの?!」と責めるのではなく、
「きみ、おもしろいね!」と応じられるようになってからの方が、
教師の仕事はより楽しいものになった気がします。

絵本の中で、「ごろん」と言った次のページで、
全員がお利口にごろんとなってはいますが、
両手を広げている子もいれば、横向きの子もいて、なんだか妙に安心しました。

そして、もう一度初めからよ~く見直してみたら、
「まる」を作っている子どもたちの中に、
指先を頭の上に乗せ、つまりちゃんとした丸ではなくハート形(?)にし、
さらに変顔をしている子を発見!
『こうでなくっちゃ!』とほくそ笑んだのであります。
だって、最初に見た時、
子どもたちの表情がまじめすぎ(カタい)のが実は気になっていたんです。

もう次のページから、この子を追跡調査したい気持ちが抑えられませんでした。
きっとこの子、おもしろい子です。

裏表紙に片方だけ置き去りにされたくつの持ち主が、
帰宅後おうちの人に責められていませんようにと祈ります。
意外にも、かわいい女の子であることが、
わたくしの追跡調査により判明しております。

佐藤雅彦さんの絵本は、第691夜でも紹介しています。














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