第1638夜 【ばあちゃんがいる】

【ばあちゃんがいる】
福音館書店 こどものとも 通巻762号 2019年9月1日発行
伊藤比呂美 文
MAYA MAXX 絵
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表紙の絵から最後まで、絵に圧倒されっぱなしでした。

表紙の子どもが「わたし」で、
それを拡大コピーし、ほうれい線を加えたのが「ばあちゃん」です。

髪の毛が総立ちで、柔らかく丸い部分がほとんどありません。
とんがった印象です。
いわゆる「おばあさん」のイメージからはずいぶん遠いですが、
強くて、おもしろいことが好きそうという点では、
私の持つ「おばあさん」のイメージ通りです。

「わたし」と「ばあちゃん」は、一緒にいろんなことをします。
走ったり、木に登ったり、生きものたちを見に行ったり、ご飯を作ったり…。

でも、「ばあちゃん」はだんだん小さくなり、
いつも布団の中にいるようになります。
少し、「死」を意識しました。

ある日「わたし」が「ばあちゃん」の布団に入ると、
「ばあちゃん」が強い力で「わたし」の手を引っ張りました。

そこからのシーンは、きっと違う次元のお話です。
「ばあちゃん」は元通り元気な姿になっています。
鹿にまたがっては走り、大きなクマに襲われても倒し―。

突然、雷が落ち、木が、森が燃えます。
「ばあちゃん」も燃えます。
燃えながら動物たちを抱えるようにして助けます。

「ばあちゃん」が言います。
「だいじょうぶ、つながっていくんだから。」

気づくと「わたし」は「ばあちゃん」の寝床にいました。
「ばあちゃん」はいません。

外には、「ばあちゃん」が残してくれたかのような「あいつ(犬)」がいました。

折り込み付録の「作者のことば」に、
「『死』を、『生きる』の中でとらえたいなと思ったわけ。」とありました。

死ぬことはそこで途切れるということではないんだ、
ということを伝えたいのかなと受け取りました。

それにしても、印象的な絵でした。

伊藤比呂美さんの絵本は、第二夜でも紹介しています。
MAYA MAXXさんの絵本は、第570夜、第1498夜でも紹介しています。














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