第1569夜 【ポーラー】

【ポーラー】
しかけえほん
A PHOTICULAR BOOK
~動く写真で見る南極・北極の世界~
大日本絵画 2016年発行
ぶん キャロル・カウフマン
さく ダン・ケイネン
やく きた なおこ(トランネット)
画像

扉を開けると、扉の動きに連動して写真のペンギンが左右に体を揺らしながらよちよちと歩きます。
その動きの愛らしさと自然さに一目ぼれしました。

PHOTICULAR(フォティキュラー)技術というものによる、新感覚の仕掛け絵本です。
ページをめくると、次々に…

ホッキョクグマの子どもが母さんグマに甘えているしぐさの愛おしさ!

ハリー・ポッターで見かけたシロフクロウは、雄大に賢者らしく羽ばたいています。

セイウチの動きは「一生懸命」という表現がぴったり。

そり犬がこちらに向かって走り迫ってくるアングルにはドキドキします。

シロイルカの柔軟な動きを見ていると、声が聞こえてきそうです。

トナカイが短い草を食んでいる姿は、動きとしては地味ですが、だからこそリアルです。

最後は美しいオーロラが、まるでカーテンのように揺れて、遠い極寒の地へ思いをいざなってくれます。


初めは、動く写真に夢中になりました。
帰省の際にも持ち帰り、両親に「ほらっ!すごいでしょ?!」 と感動の押し売りをしてきました。
(自分の親ながら、リアクションがよろしいのです。)

しかし、改めて読んでみると、ただ単純にワクワクしているだけにはいきませんでした。

それぞれの動物の説明は、お堅い生物学的表現とは程遠く、まるで物語を読んでいるようです。
動物たちへの尊敬と愛情がにじみ出ています。

愕然とするのは、すべての動物の「天敵」が、突き詰めれば「人間」であるということです。
表記としては、「南極の氷の減少」、「海氷の減少」、「海水汚染」、「地球温暖化」などですが、これらはすべて「人間」が引き起こしていることです。

心惹かれる写真を見れば見るほど、文章が訴える内容の重さを感じます。

これは大人も子どもも読むべき絵本でしょう。
すべての人への〝推薦図書”というより、〝課題図書”と言っていいかもしれません。

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