第1564夜 【ぴんくさんとかぼちゃ】

【ぴんくさんとかぼちゃ】
福音館書店 こどものとも 通巻751夜 2018年10月1日発行
島津和子 さく
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読み終わった後、心に残るのは〝ぴんくさん”のほのぼのとした人柄を感じての温かい気持ちです。

ピュアと言ってしまうと単純になりすぎるでしょうか。
でも、芯は完全にピュアです。

それに、
お母さんとしてのやさしさや逞しさ、
友人たちの忠告に耳を傾ける素直さ、
いいと思ったことを自分が先になってやる行動力、
などなどが加わって、ふっくらとした〝ぴんくさん”が出来上がったという感じです。

さらに、
夜な夜なつまみ食いをしていた屋根裏ネズミたちの告白にも、
「あら まあ、そうでしたの。
でも、わたしの ごはんが おいしいなんて うれしいわ。」
と応じる懐の広さが備わっているのですから、まさに完璧です。

でも、どこかおっとりとして、ちっとも完璧になんて見えないところが〝ぴんくさん”の最大の魅力かもしれません。

せっかく育てたかぼちゃが、ツルを伝わって木の上に生ったものですから、収穫できないピンチに陥ります。
〝ぴんくさん”自身も、友だちの〝おねこさん”も〝わんさくくん”も、木の上のかぼちゃを採ることができません。

そこで名乗り出たのが、日頃お世話になっていた屋根裏ネズミたちでした。
かぼちゃのツルをかみ切って、あっという間に収穫を終えました。

大豊作のかぼちゃで、〝ぴんくさん”はごちそうを作ります。
ここでまたまた〝ぴんくさん”の株が上がるのは、料理の準備にみんなを上手に巻き込んでいるからです。
もちろん、子ブタたちも。

最後は、かぼちゃを生らしてくれた年取ったリンゴの木に言います。
「おつかれさま、ありがとう。 らいねんも よろしくね」

百点満点の〝ぴんくさん”なのですが、ちっとも嫌味がないのであります。


島津和子さんの絵本は、第32夜、第110夜でも紹介しています。

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