第1494夜 【ことしのセーター】

【ことしのセーター】
福音館書店 こどものとも 通巻728夜 2016年11月1日発行
石川えりこ さく・え
画像

ほんの少し前の日本の生活はこうだったと感慨深いです。
つまり、「再使用」、「再利用」を自然に行っていたということです。
しかし、「ほんの」と思っていた時間は実はすでに「ほんの」の域を超えていたのかもしれません。

作者の石川えりこさんは私より2歳だけ上です。
ほとんど同じ時代を生きてきたと言っていいでしょう。

私も三人兄弟、両親、祖父母との七人家族でした。

サイズが合わなくなったセーターをほどいて、蒸気で伸ばし、編み直すということが普通に行われていた時代の子どもでした。
ただ、我が家は編み機で母が家族のセーターを編んでくれました。

今思うと、母はかなりの勇気を出して、父(祖父母)に編み機を買ってくれるように頼んだのでしょう。
自分の趣味と言うよりは、家族のためなのに、昔の〝嫁”というのはそういうものでした。

まきストーブの上に、それ専用のポットのようなものを乗せ、蒸気で毛糸をまっすぐにする手伝いを喜々としてやったものです。
よれよれの毛糸がふっくらまっすぐになるのですから、マジックのようでした。

絵本の兄弟のように、母に色や形のリクエストを伝え、出来上がるのを楽しみに待ちました。

今でも思い出せるセーターがいくつもあります。
特に、黒のとっくり襟のセーターはお気に入りでした。
スキー用の靴下も編んでもらいましたっけ。

思えば質素倹約、すばらしいエコの生活でした。
「ほんの」半世紀の間に、私たちの生活はなんと変わってしまったことでしょう。

いろいろなことを思い出させてくれた絵本でした。

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