第1308夜 【えを かく かく かく】

【えを かく かく かく】
偕成社 2014年2月発行
エリック・カール 作
アーサー・ビナード 訳
画像

主人公は“絵”なんですけれども、ことばに操られてページをめくっているなあと感じたのは、やはり、アーサー・ビナード氏の、巧みなことばさばきのためでしょう。

ぼくは えを かく。
えを かけば

ぼくは えかきに なる。
いまから かくのは 
とっても


と、ここでそのページが終わっていたら、スッて次のページへ行きたくなるでしょ。
続きは、つまり、次のページはこうです。


あおい うまだ。

もっと もっと かく。
ものすごく


ほらまた次のページへ行きたくなります。

この、直ちに次のページへ行きたくなる気持ちに抗えず、絵を素通りしてしまうかといえば、そんなことはありません。
いえ、できません。
そこは、実にうまくできているのです。

見開きの左のページに、ことばの前半。
視線が絵を通過して、右のページの後半のことばへ行くようにできているのです。

“通過”ではありませんね。
とどまりますから、しばらく。

青い馬
赤いワニ
黄色い牛
ピンクのうさぎ
緑のライオン
オレンジ色のゾウ
紫色のキツネ
黒いシロクマ
水玉模様のロバ

これらの絵をことばで形容するのは無謀でしょう。
少なくとも、私にはできません。
もう、見るしかありません。

ただ、私は確かにパワーをもらった、ということは言えます。
テクニックとか、色味とか、そういうものではなく、いや、それらが一体となってなのでしょうが、なにかストレートに私に向かって届いたモノがあったのです。


さて、懸案事項がいくつも頭の中にあって、どうにも片付かないまま、眉間にしわが寄ってくると、
『あぁ、これらのことを、はっきりと絵にして見つめられたら、希望の糸口が見えるのではないかしら』
などと、妄想することがあります。

どのみち私が描いたら、へなちょこな絵になるのでしょうが、妄想ですから、エリック・カールのような絵でっていう夢を見るのは自由ですよね。

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