第1282夜 【こうさぎのクリスマス】

【こうさぎのクリスマス】
福音館書店 こどものとも年中向き 通巻333号2013年12月1日発行
松野正子 さく
荻太郎 え
画像

「贈り物」の原点を教えてくれる絵本です。

兄さんウサギのラビーと妹のルビーは、二人ぼっち。
父さんと母さんは、キツネに追いかけられて逃げていったきり、帰ってきません。
もうすぐクリスマスだというのに、二人の家にはクリスマスツリーもなければ、ごちそうの準備もありません。

そんな自分たちのところにはサンタクロースが来ないかもしれないと思い、二人はそれぞれお互いのためのプレゼントを密かに用意します。

自分はいいから、相手が喜ぶものを―
そう考える二人を見て、「賢者の贈り物」というお話を思い出しました。

ルビーはハンカチを二枚縫い合わせ、中に苔や草を詰めて、クッションを作ります。
薪を担いですり切れたラビーの背中に当ててもらうためです。

ラビーはルビーのために、どんぐりとマツカサで人形を作ります。

二人とも、針を指に刺したり、金づちで指をたたいたりしながらも一生懸命。
実に健気なんです。

そんな二人を、神様が放っておくはずがありません。
クリスマスの朝、お互いのプレゼントを、お互いからのものだとは知らないまま心から喜んでいると、玄関の戸が開き、父さんと母さんが帰ってきました。

「とうさんも かあさんも、サンタクロースの おくりものね。」

二人の心のなんと純粋なこと!

外には天然のクリスマスツリーがいっぱい。
ルビーとラビーの心のように、美しい雪景色の絵でお話が終わります。


贈り物というのは、もらうのはもちろん、贈る側にも喜びをもたらす素晴らしいものです。
相手の喜ぶ姿を思い浮かべ、選んだり、時には作ったり。
そういう時間すべてが温かいものに思えます。

宗教的な意味合いを理解しないまま、単なるお祭り騒ぎとしてクリスマスを迎えることは、商業ベースにまんまと乗せられるようで、抵抗がないと言えばうそになります。
しかし一方で、「贈り物」の喜びが世の中に満ち溢れるよい機会だとも思うのです。

今年は家族に何を贈ろうか…
ルビーとラビーのような気持ちになって、考えようと思います。

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