第820夜 【また あした】
【また あした】
福音館書店 こどものとも年少版 通巻381号 2008年12月1日発行
ぱく きょんみ 文
伊部年彦 絵
かつては人生がとても複雑に思えたこともありました。
しかし最近の私は、ヒトは、けっこうシンプルに生きていけるのではないかと思うようになりました。
良心にしたがって進み、よいものに心を動かし、悲しいことには胸を痛め、小さな当たり前のことに感謝しながら生きていく・・・
それでいいと思うのです。
この詩を読んで、改めてそう思いました。
そらは あおい
きょうは はれたから
くもは しろい
どんどん かわるよ
きは じっと うごかない
えだを いっぱい ひろげて
おおきな はっぱ
ちいさな はっぱ
さわさわ ゆれてる
はっぱは みどり
すずめは ちゃいろ
からすは まっくろ
ねこは しましま
きいろい しましま
そろり そろり あるいてる
ねこは いねむり
いろんな みどり
おひさま りーりー
きもち いいなー
あ、すずめが とんでった
あ、からすも とんでった
そらに きえた
くもは ふーわり
えだは ゆーらり
はっぱは さわさわ
ねこは もう いない
また あした
詩を読んで心に思い描く絵が、そのままこの絵本の中にあります。
折り込み付録によると、伊部年彦氏がこの絵を完成させるのに4年の時間を要したとあります。
そして、編集担当がこう書いています。
「見ること・描くことという自明のように思われる行為こそ、苛烈で終わりのない格闘に他ならないのだと思い知らされました。」
私がこの絵から感じるのは、「格闘」などとは真逆の「自然である」ということです。
ページをめくるたびに感じる安らぎと、明日が必ずやって来ることを疑わせない安心感。
鼻から吸い込んだ空気が胸やおなかにスーッと入っていくような心地よさ。
この絵の印象は、4年という「発酵」の時間がもたらしてくれたものなのでしょうか。
私は、英語の “See you.” というあいさつが好きです。
「またね」という軽やかなことばが、「つながっていく」ことをそっと約束してくれているように思えるからです。
それは、人間に対してだけではなく、青空にだったり、木のこずえにだったり・・・
you は何でもいいのです。
この絵本はまさにそういうことをうたっています。
福音館書店 こどものとも年少版 通巻381号 2008年12月1日発行
ぱく きょんみ 文
伊部年彦 絵
かつては人生がとても複雑に思えたこともありました。
しかし最近の私は、ヒトは、けっこうシンプルに生きていけるのではないかと思うようになりました。
良心にしたがって進み、よいものに心を動かし、悲しいことには胸を痛め、小さな当たり前のことに感謝しながら生きていく・・・
それでいいと思うのです。
この詩を読んで、改めてそう思いました。
そらは あおい
きょうは はれたから
くもは しろい
どんどん かわるよ
きは じっと うごかない
えだを いっぱい ひろげて
おおきな はっぱ
ちいさな はっぱ
さわさわ ゆれてる
はっぱは みどり
すずめは ちゃいろ
からすは まっくろ
ねこは しましま
きいろい しましま
そろり そろり あるいてる
ねこは いねむり
いろんな みどり
おひさま りーりー
きもち いいなー
あ、すずめが とんでった
あ、からすも とんでった
そらに きえた
くもは ふーわり
えだは ゆーらり
はっぱは さわさわ
ねこは もう いない
また あした
詩を読んで心に思い描く絵が、そのままこの絵本の中にあります。
折り込み付録によると、伊部年彦氏がこの絵を完成させるのに4年の時間を要したとあります。
そして、編集担当がこう書いています。
「見ること・描くことという自明のように思われる行為こそ、苛烈で終わりのない格闘に他ならないのだと思い知らされました。」
私がこの絵から感じるのは、「格闘」などとは真逆の「自然である」ということです。
ページをめくるたびに感じる安らぎと、明日が必ずやって来ることを疑わせない安心感。
鼻から吸い込んだ空気が胸やおなかにスーッと入っていくような心地よさ。
この絵の印象は、4年という「発酵」の時間がもたらしてくれたものなのでしょうか。
私は、英語の “See you.” というあいさつが好きです。
「またね」という軽やかなことばが、「つながっていく」ことをそっと約束してくれているように思えるからです。
それは、人間に対してだけではなく、青空にだったり、木のこずえにだったり・・・
you は何でもいいのです。
この絵本はまさにそういうことをうたっています。

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