第535夜 【さとうきび】

【さとうきび】
福音館書店 かがくのとも 通巻250号 1990年1月1日発行
石垣博孝さく
画像

石垣博孝氏の色の濃い絵が“南国”を思わせます。
人々の目鼻立ちがはっきりしていて、太く濃い眉が印象的です。

北国で育った私は、南の人たちというのは誰もが陽気で明るいというイメージを持っていましたが、サトウキビの収穫のページでハッとしました。
「はを おとす ひと。 たばねる ひと。
さとうきびがりは みんなで てわけをしてする。
みんな こえも ださず、てだけを うごかしている。」

同じなんですね。
私の知っている農作業の風景と同じです。
“黙々と働く”というのは、北だろうが南だろうが変わらないということでしょう。

一度だけ、サトウキビをかじったことがあります。
誰かのお土産をみんなでかじってみたので、ガブリと大胆にとはいきませんでしたが、とても甘かったのを覚えています。
自然に育った植物が、ただそれだけでこんなに甘いなんて、と驚きました。

サトウキビのお砂糖をお土産でもらったこともありましたが、とてもやさしい甘さでした。

作業をする人たちが手にはめていた真っ赤な手袋が、裏表紙にも描かれています。
その“赤”に、やっぱり“南国”を感じるのでした。

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