第486夜 【くものもいち】
【くものもいち】
福音館書店 こどものとも年少版 通巻378号 2008年9月1日発行
こしだミカ さく
なんとまあ個性的な絵でしょう。
特に、木目!
洗面所の床、棚、引き出し。
そればかりじゃありません。
畳(特にアップの)、タオル、くずかご・・・
お風呂場のタイルや浴槽を見た時には、一瞬世界がクラ~っと揺れたような気がしました。
女の子が“もいち”と名づけたクモ(ネーミングのセンス抜群)は、とにかく大きくて、油断してページをめくると、「うわっ!」と思わず発声してしまうことがあります。
こんな大きなクモがいるところで洋服を脱ぐ度胸は私にはありません(風呂に入る時の話です)。
女の子も、最初は「こわい」と言っていたのですが、名前をつけたり、何度か見かけたりしているうちに慣れたのか、最後の方では、「じっとしてる もいちは かわいい」という心境に達しています。
折り込み付録にこしだミカさんが書いているように、名前をつけることで、苦手なものとも不思議な関係を築けるというのはよくわかります。
生き物に限らず、道具や持ち物にも名前をつけたり、チャンづけで呼んだりすると、愛着が一層わくような気がします。
ただ、この先クモが私の目の前に現れても、名前をつけようとするか、まったく自信はありません。
【いたちのてがみ】
福音館書店 こどものとも年少版 通巻404号 2010年11月1日発行
こしだミカ さく
やっぱり絵にヤラレるのでした。
デフォルメしている絵のようでいて、細部が信じられないほど緻密です。
主人公の女の子の洋服の柄、おばあちゃんの藤色のカーディガンの糸目、そしてまたしても天井や床の板目。
しかし、なんと言っても今回は、いたちの毛!
いたちをまじまじ見たことはありませんが、いたちの毛の質感はこんなかなあというイメージが、そのまま絵本のいたちでした。
おばあちゃんの住む古い木のおうちに引越ししてきた女の子一家。
お母さんは目の下にほくろ、女の子は眉の横にほくろがあります。
たったそれだけのことで、その存在に妙に現実味が増します。
天井でことこと音がするので不思議に思うと、おばあちゃんが、いたちがいるのだと教えてくれました。
そののち、路地や玄関でいたちと遭遇した女の子は、寝る時にチーズを路地に置いてみます。
朝、チーズはなくなっていて、いたちのうんこが落ちていました。
おばあちゃんが、
「『つ』っていう字みたいやな」
と言います。
おばあちゃん、ナイスです。
そのまた次の日もうんこがありました。
女の子にはそれがいたちからの手紙のように思え、返事を描くことにします。
最後のページには、女の子が水道の蛇口にぶら下げた手紙がなくなっていて、釣り針のような形のうんこが残されていました。
一つ一つの物の存在感が、ハンパじゃありません。
ただ単に太い線で縁取られているからといった理由ではなく、なんと言ったらいいのか、“思い”がこもっているとでも言ったらいいのでしょうか。
路地に並ぶ鉢植えの一つ一つ、急須、靴、靴磨きのブラシ、雨どい・・・
どれもこれも、“存在してます!”というエネルギーが満ちています。
そういうことからなのか、読むと力がわいてくるような絵本です。
ちなみに、この絵本には、いたちのお尻の穴が2回出てきます。
どちらも可愛くて、顔がフッと緩みます。
(2010年10月 書き加え)
福音館書店 こどものとも年少版 通巻378号 2008年9月1日発行
こしだミカ さく
なんとまあ個性的な絵でしょう。
特に、木目!
洗面所の床、棚、引き出し。
そればかりじゃありません。
畳(特にアップの)、タオル、くずかご・・・
お風呂場のタイルや浴槽を見た時には、一瞬世界がクラ~っと揺れたような気がしました。
女の子が“もいち”と名づけたクモ(ネーミングのセンス抜群)は、とにかく大きくて、油断してページをめくると、「うわっ!」と思わず発声してしまうことがあります。
こんな大きなクモがいるところで洋服を脱ぐ度胸は私にはありません(風呂に入る時の話です)。
女の子も、最初は「こわい」と言っていたのですが、名前をつけたり、何度か見かけたりしているうちに慣れたのか、最後の方では、「じっとしてる もいちは かわいい」という心境に達しています。
折り込み付録にこしだミカさんが書いているように、名前をつけることで、苦手なものとも不思議な関係を築けるというのはよくわかります。
生き物に限らず、道具や持ち物にも名前をつけたり、チャンづけで呼んだりすると、愛着が一層わくような気がします。
ただ、この先クモが私の目の前に現れても、名前をつけようとするか、まったく自信はありません。
【いたちのてがみ】
福音館書店 こどものとも年少版 通巻404号 2010年11月1日発行
こしだミカ さく
やっぱり絵にヤラレるのでした。
デフォルメしている絵のようでいて、細部が信じられないほど緻密です。
主人公の女の子の洋服の柄、おばあちゃんの藤色のカーディガンの糸目、そしてまたしても天井や床の板目。
しかし、なんと言っても今回は、いたちの毛!
いたちをまじまじ見たことはありませんが、いたちの毛の質感はこんなかなあというイメージが、そのまま絵本のいたちでした。
おばあちゃんの住む古い木のおうちに引越ししてきた女の子一家。
お母さんは目の下にほくろ、女の子は眉の横にほくろがあります。
たったそれだけのことで、その存在に妙に現実味が増します。
天井でことこと音がするので不思議に思うと、おばあちゃんが、いたちがいるのだと教えてくれました。
そののち、路地や玄関でいたちと遭遇した女の子は、寝る時にチーズを路地に置いてみます。
朝、チーズはなくなっていて、いたちのうんこが落ちていました。
おばあちゃんが、
「『つ』っていう字みたいやな」
と言います。
おばあちゃん、ナイスです。
そのまた次の日もうんこがありました。
女の子にはそれがいたちからの手紙のように思え、返事を描くことにします。
最後のページには、女の子が水道の蛇口にぶら下げた手紙がなくなっていて、釣り針のような形のうんこが残されていました。
一つ一つの物の存在感が、ハンパじゃありません。
ただ単に太い線で縁取られているからといった理由ではなく、なんと言ったらいいのか、“思い”がこもっているとでも言ったらいいのでしょうか。
路地に並ぶ鉢植えの一つ一つ、急須、靴、靴磨きのブラシ、雨どい・・・
どれもこれも、“存在してます!”というエネルギーが満ちています。
そういうことからなのか、読むと力がわいてくるような絵本です。
ちなみに、この絵本には、いたちのお尻の穴が2回出てきます。
どちらも可愛くて、顔がフッと緩みます。
(2010年10月 書き加え)


この記事へのコメント
あちこちの保育園でも大人気だそうです。