絵本千夜一夜

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zoom RSS 第1461夜 【すすめ ろめんでんしゃ】

<<   作成日時 : 2017/09/12 18:46   >>

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【すすめ ろめんでんしゃ】
福音館書店 こどものとも年少版 通巻485号 2017年8月1日発行
のさか ゆうさく さく
画像

表紙を見て、野坂勇作さんの絵本、【オレンジいろのディーゼルカー】、【あめのひのディーゼルカー】(第105夜で紹介)を思い出しました。

あの時も、ディーゼルカーに寄せる、野坂さんの熱い思いを感じましたが、今回もやはり、路面電車への強い愛情を感じます。
(特に、折り込み付録の「作者のことば」では、惜しみなく、「ぼくは路面電車のそんなところがすきです。」 と何度も述べておられます。)

絵本はいたってシンプルで、主人公もいなければ、事件も起きません。
いや、主人公はもちろん赤い路面電車なのですが、ディーゼルカーの時同様、擬人化されていません。

道路の真ん中にある線路の上を進む路面電車。
電停でお客さんを乗り降りさせ、出発です。

おっと、走り始めたちょうどその時、手を挙げる人がいました。
運転手さんはブレーキをかけ、お客さんが乗り込むのを見届けます。

二つの路面電車が連なって電停に停まっています。
先の路面電車はカーブを曲がって右へ、赤い路面電車は反対の左側へ走っていきます。

海岸通りを走って、船の乗り場に着きました。

終わりです。

でも私は、また絵本をめくり始めます。

昼でも煌々と照らしているヘッドライトがやさしさの象徴のようにも見えます。
電停での乗降の様子を見ると、いかにも、子どもやお年寄りにもやさしい工夫がなされています。
(折り込み付録によると、手作りの踏台とのこと!)

正面には三つの窓(ガラス)がありますが、、左右二つの窓にはなんだかかわいいひさしがついています。

終点の様子を見ると、新たに始発となって出発する時に、路面電車は方向を変えるのではなく、運転手さんが、さっきまでは後方だった窓のところに座り直すのだということがわかります。

頭が尻尾で、尻尾が頭なんですね。


五月に高校で授業をした時に、路面電車の話を英文で読みました。
広島の路面電車が、原爆投下後三日で再び走り始めたことに、生徒たちも私も驚き、感動しました。

海外の路面電車についても書いてありました。
交通渋滞を解消し、大気汚染を減らするために導入されたフランスの路面電車。
中には海外(日本も含む)の路面電車の再利用もあり、街の風景と調和しているサンフランシスコの路面電車。

路面電車は、どう考えてもやさしいイメージです。
そして、これからの社会に必要なものに、知れば知るほど思えてきます。

野坂さんも言っています。

車社会という時代の流れに飲み込まれ、次々と姿を消していった路面電車が、いま全国で見直されています。
環境にやさしいから”省エネルギーだから”バリアフリーだから”レトロだから” だけではない何か―。

私たちは失ってきたその大切な何かを、路面電車に重ね合わせて、さがし始めているのかもしれません。

ぼくは路面電車が大すきです。



あの時、生徒が言いました。
「自分たちの街にも路面電車が走ったらいいなぁ」
I agree.

野坂勇作さんの絵本は、第104夜、第105夜、第106夜でも紹介しています。

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