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zoom RSS 第1413夜 【トッケビと どんぐりムク】

<<   作成日時 : 2016/06/19 12:50   >>

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【トッケビと どんぐりムク】
福音館書店 こどものとも 通巻717号 2015年12月1日発行
朝鮮半島の昔話
イ・サンギョ 再話
おおたけ きよみ 訳
ナ・ヒョンジョン 絵
画像

「トッケビ:日本の鬼や天狗に似た不思議な存在。
      善人には福を与え、悪人には罰を与えるといわれている。」

イ・サンギョさんの解説にある通り、トッケビは日本の鬼とは少し異なるようです。
まずその容貌。
この絵本にも四匹のトッケビが登場しますが、ちょっとしわの多い“田舎のおじさん”たちです。
恐ろしいというイメージよりは、むしろひょうきん、と言った方がいいかもしれません。
彼らのふるまいを見るとなおさらです。


さて、あるところに、貧しい若者がお母さんと二人で暮らしていました。
彼は働き者でしたが、耕す畑もありません。

そこで彼は山へ行き、たくさんのどんぐりを拾ってきます。

そのどんぐりでお母さんがどんぐりムクという物を作ります。

「どんぐりムク:どんぐりのでんぷんを固めて作ったゼリー状の食べ物」

お母さんの作るどんぐりムクは近所でも一番おいしいと評判でしたので、若者は市で売ることにしました。
ところが、声を枯らして呼びかけても、どんぐりムクはちっとも売れません。
仕方なく若者は、それを持ち帰ります。

途中、暗くて寂しい峠にさしかかった時です。
目の前にどやどやとトッケビが現れます。
そして、若者の持っていたどんぐりムクを、うまいうまいと平らげてしまいます。

「こんなに うまいものは はじめてだ!」

空っぽになった大鉢を、トッケビはお金でいっぱいにしてくれました。

それからというもの、トッケビたちは、若者がどんぐりムクを持って通りかかるのを楽しみに待つようになりました。
しかし、まとまったお金を手に入れた若者は、そのお金で畑を買い、お母さんと一緒に畑仕事に精を出す毎日で、どんぐりムクを持って市へ行くことはなくなっていました。

どんぐりムクが食べたいトッケビたちは、畑仕事を邪魔すればまた食べられると思い、畑に石をまきます。

それをトッケビたちの仕業だと気付いた若者は、知恵を働かせ、トッケビたちに犬の糞をまかせ、豊かな収穫を得ます。

悔しがったトッケビたちは、畑ごと盗んでやろうと、杭を打ち、綱を縛って一晩中引っ張ります。
力ずくで何とかしてしまおうとするトッケビたちが、子どもみたいでかわいくさえ見えてきます。
何しろ、動機は「おいしいものが食べたい!」 ただそれだけなんですから。

結局、トッケビたちの畑大移動作戦は失敗し、夜明けを告げる一番どりの声に驚いて、あたふたと峠に逃げ帰ってしまいます。
山の奥深くに逃げ帰ってからも、トッケビたちはおいしいどんぐりムクを夢見続けます。

「こんどは いつ たべられるかなあ、どんぐりムク!」
「アイゴー、たべたいなあ どんぐりムク!」


ちょっと愚かで滑稽なトッケビたちに、同情したくなるのでした。

若者はといえば、お母さんと畑仕事に精を出し、幸せに暮らしました。
トッケビたちからもらったお金におぼれず、欲張りもせず、堅実に暮らした若者は立派です。

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